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さっぽろカフェ連載(21)/喫茶 つばらつばら クラシック

グルメ 2020年8月11日

喫茶店文化を次世代へと

「藻岩山ロープウェイ」や「札幌伏見稲荷神社」からもほど近い立地。
「藻岩山ロープウェイ」や「札幌伏見稲荷神社」からもほど近い立地。

“喫茶 徒歩71歩“の文字を目印に坂をのぼる。

 

店内に流れるクラシックミュージックや、赤い別珍の布が張られたボックス席、カウンターに積まれた文庫本。

そして大きな窓から眺めるこんもりとした緑の景色。

 

以前この場所でお店を営んでいたマスターによる、よき喫茶店文化の魅力はそのままに、バトンは「喫茶 つばらつばら」の出村さんへと渡された。

さらに居心地のよい場所へと生まれ変わり、「喫茶 つばらつばら クラシック」としてスタートしたのは2020年春のこと。

魅惑のお食事メニュー

「ハヤシライス(サラダ付き」。単品900円、飲み物セットは1,300円(ともに税込)。
「ハヤシライス(サラダ付き」。単品900円、飲み物セットは1,300円(ともに税込)。
土・日曜9:00~11:00のみ、数量限定の「グッドモーニングセット」980円(税込)の一例。
土・日曜9:00~11:00のみ、数量限定の「グッドモーニングセット」980円(税込)の一例。

メニューは王道の喫茶メニューが並ぶけれど、こちらに来たなら看板のハヤシライスをぜひ。

やわらかな酸味を感じるソースの上に、ぽこぽことのった愛らしいグリンピースの佇まい。スプーンでひとすくい、ごはんの上にとろりとかけて頬張れば、思わず顔がほころぶ幸せの味がする。

 

そしてもし朝早く目覚めてしまったのが週末なら、土日限定のモーニングセットを。

和食の日があったり、サンドイッチの日があったり、その日によって様々だ。

緑に囲まれてぼんやり美味しいコーヒーをすすりながら、その日をどうやって過ごそうか、予定を立てる時間すらも楽しい。

心くすぐるあれこれ

「プリンセット」800円(税込)。
「プリンセット」800円(税込)。

3種類あるパフェのネーミング(「昭和」「平成」「令和」)や、カスタードプリンにのった真っ赤なさくらんぼの可愛らしさ。

冒頭に書いた“徒歩71歩“が、店主である出村さんご自身が藻岩山麓通りから歩いた歩数だというエピソード。

メニューに添えられたさりげない言葉の選択ひとつひとつ。

 

そのどれもが心の奥に仕舞った乙女心をそっと刺激しては、まるで初恋のときめきのように私の胸をきゅっとさせる。

(そしてたぶん、そんな偏愛を持って通う常連も多いのではないかと、密かに思っている)

四季の移り変わりを愛でる

迫るような木々の緑が鮮やかな初夏のある日。
迫るような木々の緑が鮮やかな初夏のある日。

カウンター席では時折やってくる小鳥を見つけた誰かが、野鳥図鑑を開いてなにやら楽しそうにおしゃべりしている。

この緑の景色も冬になれば真っ白な銀世界が広がって、きっとエゾリスが目の前の小枝を駆け抜けるのだろう。

そんなことを想像しては、季節の移り変わりを待ちこがれるのである。

※2021/4/1以降の各記載価格はすべて消費税込価格となります。
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この記事を書いた人
小澤和歌子

編集者&文筆家。札幌を中心に暮らしやグルメについて取材・執筆を行なう。

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