サステナブルな人・モノ・コト「KAMINISHI VILLAGE」

2023年3月20日

”サステナブル”は、今も未来も心地よく暮らすためのキーワード。
札幌での取り組みをポロコ編集長がインタビューしました。

KAMINISHI VILLAGE(カミニシ ヴィレッジ)

「カミニシヴィレッジ」のディレクターであり大藤学園教務局長の大谷壮史さん。10年前より「教育」と「地域」をつなぐプロジェクトを構想。同施設の体育館は、レバンガ北海道の公式練習場でもあり、スポーツ振興にも貢献している。

多様な人に触れることで、学び、育つ 人と地域をつなぐみんなの”居場所”

 '19年で廃校となった「上野幌西小学校」。その建物と愛称を引き継ぎ、子どもはもちろん、誰もが集える場所として、'23年1月23日に「カミニシヴィレッジ」が誕生した。

 学校法人大藤学園が同施設を手がけ、約360人の子どもが通う「認定こども園新さっぽろ幼稚園・保育園」を中心に、まるで”街のロビー”のようにオープンなラウンジ、オシャレなランドリー、レンタルスペースなどを擁した、地域に開かれた場所になった。「昔は、たとえ知らない人でも、様々な人に声をかけられながら子どもたちは育ちました。今はそういった環境が少なく、もっと『教育』と『地域』をつなげたいと、多世代交流ができるような場所を創りました」と、ディレクターの大谷壮史さんは話す。

 ラウンジのテーブルは理科室にあったものをリメイク、イスは幼児教育の原点であるドイツの大学で使われていたものを配し、小学校の卒業生や保護者だけでなく、初めて訪れる人も、この建物が学校として刻んできた物語を感じる空間に。印象に残るデザイン性も取り入れ、厚別区の新たな魅力となった。

 「幼稚園教諭からスタートして、ずっと教育とは何かを考えてきました。例えば『ただ卒園、卒業をする』がゴールではなく、子どもが心身ともに健やかで、自分らしく生きるためのプロセスが教育だと思っています。それには、多様な人たちと多様な体験をし、自分で物事を選べる環境が必要です。地域の方には、ここを一つの居場所にしていただき、日々の息抜きをしたり、子どもの送り迎えのついでにランドリーで洗濯を済ませて、その分家族との時間を捻出したり、この場所が、みなさんが幸せに暮らす一助になるとうれしいです」。

ラウンジにあるキッチン。今後は、夜間帯を貸し出して、飲食店とのポップアップや地域の人が主体となったイベントも検討している。

XLサイズの最新モデルを道内で初導入し、羽毛布団まで洗えるランドリー。少ない水ですすぐことができる環境に配慮した洗剤を用意している。

「毎日食べられる、栄養価の高い粗食を」と、11:00~15:00には、毎日精米する深川産『ゆめぴりか』の7分づき米を使い、ふわっと握ったおにぎりを提供。写真は、「チュモッパ」260円、「しょうが昆布」220円、プラス450円の「一汁二菜セット」。

平岸「Tee's Coffee」に、施設のコンセプトを伝えて焙煎してもらったというオリジナルブレンドの「コーヒー」350円。旭川「Lienfarm」のオーガニックハーブティーは、300ml500円・750ml1,000円。

ロゴには、学校や自然、スポーツなど、施設の役割をイメージしたモチーフが散りばめられ、それを「上野幌西小学校」のシンボルだったシロバナエンレイソウの萼が包み込んでいる。

取材中、お母さん方がラウンジで過ごすそばを園児たちが通り過ぎ、挨拶をしたり、手を振り合ったり。ゆるやかで温かな交流が自然と生まれていた。

KAMINISHI VILLAGE
カミニシ ヴィレッジ

TEL:011-398-8872
住所:札幌市厚別区上野幌1条2丁目6-1
アクセス:バス雇用促進住宅入口停より約3分
営業時間:9:00~21:00(ランチ11:00~15:00、ドリンク10:00~20:00、ランドリー8:00~20:00)
定休日:なし(キッチンは不定休、HPなどを確認)
席数:25席(禁煙)
駐車場:20台
お子さま:OK
https://kaminishi.jp/

Interviewer
poroco編集長 谷藤 夏紀

自然が好きで、オールシーズン登山やキャンプを楽しむ。山や川、海に落ちているごみの多さに驚いたことをきっかけにSDGsに興味を持ち、日常的なごみ拾い、5Rを心がけるなど、できることから実践中。

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