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【たすけてドクター】010. 更年期障害って、どんな症状?
2018年8月1日

更年期障害って、どんな症状?

Q. 最近のぼせやめまい、動悸、イライラなど、35歳を過ぎて体質が変わりました。これって更年期なのでしょうか? 何か良い漢方があればおしえてください!

(36歳・アルバイト)

A. 30歳代に入っていろいろ体の具合が悪くなると、「オヤ、更年期かな?」と思うかたはけっこう多いのでしょうネ。更年期を英語で「クリマクテリウム」といいますが、これはギリシャ語で「はしご」という意味の言葉からきています。つまり、壮年期から老年期にはしごをかける時期、過渡期ということなんです。

  教科書的には「閉経する時期の前後5年間」ということになっていますが、閉経は平均して49~50歳ですから、更年期は45歳から55歳くらいまで、ということになります。普通はこの時期を過ぎると自然に良くなっていきますが、症状の程度や長さには個人差があります。

 更年期障害の症状として最もポピュラーなのは顔のほてりやのぼせ、それと同時に汗をかくことです。その他にイライラする、疲れやすい、動悸がする、頭痛や肩凝りがひどい、気分が落ち込む、夜眠れない、腰痛、筋肉痛…等々、さまざまな症状があります。ただ、これらの症状は30代から60代まで幅広く見られるもので、すべてが更年期障害だとはいえないのですが、実際にはよく「更年期ではないでしょうか」と言って患者さんがいらっしゃいます。

  更年期障害とは、卵巣機能の衰えとともに女性ホルモンが低下することが引き金となって生じる症状をいいます。30歳代で生理が順調なかたは卵巣機能は低下していないと考えられるので、いろいろ症状があっても更年期障害とは診断しません。

  40歳代でも、ホルモンの値を血液検査で見て、卵巣がしっかり働いているようであれば、やはり更年期障害とは考えません。

  60歳代になるともう更年期ではないので、卵巣機能の低下は当然あるものの定義上は更年期障害ではないことになります。甲状腺の異常やうつ病でも似たような症状が出ますので、検査の結果このような病気があれば、担当の専門医のところで治療ということになります。

  さて治療ですが、本当の更年期であればファーストチョイスとして用いられるのは女性ホルモン剤です。



  女性ホルモンが低下するとほてりなどの症状だけでなく、骨の密度が薄くなって折れやすくなる病気、すなわち骨粗鬆症(骨が折れ始めるまで自覚症状がないことが多いのでコワイ病気です。折れ始めてからでは遅いのです)になりやすくなりますし、血液中の総コレステロール値が上がって動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳卒中を起こす率が上がります。

  ホルモン補充療法をしている女性はこうしたリスクを下げることができるので、していない女性に比べて明らかに長生きすることが分かっています。

  「ホルモン剤を飲むとガンになるのではないか」とよく言われます。

  問題になるのは子宮体部癌と乳癌ですが、現在では、子宮体部癌については卵胞ホルモンと黄体ホルモンの併用によって逆に発生率が3割程度下がることが報告されています。

  乳癌については研究者によって報告がマチマチで、発生率が上がるのか下がるのか最終決着はまだついていませんが、毎年乳癌検診をしっかり受けていれば大丈夫です。

  ただ近親者に乳癌の人がいる場合には要注意でしょう。ホルモン補充療法については今後機会があればもう少し詳しくお話ししたいと思います。もっとも、ホルモン補充療法といえども万能ではありませんし、心情的にどうしてもホルモン剤はイヤだというかたや、漢方で治してほしいというかたもいらっしゃいますので、漢方薬もかなり使われています。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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