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【たすけてドクター】094.怖くて婦人科を受診することができない

2018年8月1日

怖くて婦人科を受診することができない

Q. 過去に2度、不正出血をしたため、婦人科で検査をしたことがあるのですが、その時の内診がすごく痛く、それ以来怖くて婦人科を受診できずにいます。最近、生理中に激しい痒みが起こるようになり、通常よりもおりものの量が多いように感じるため、婦人科で診てもらいたいと思ってはいるのですが、内診の痛みを考えると憂鬱でなかなか行けません。
(29歳・会社員)

A. 婦人科では内診が重要な診察法で、内科でいうと聴診器をあてることに相当します。子宮の大きさや動きの具合、圧痛があるかどうか、卵巣の腫れはないのかなど様々な情報が得られるので欠かせないものです。お腹の方から子宮のあたりに手を当て、もう一方の手の指を膣に入れてその両方の手で子宮や卵巣、その周囲を挟み込むように診察するので「双手診法」といいます。

 もう1つ、膣の中を見る為に膣を広げる、鳥のくちばしのような機械があり、これは膣分泌物の採取や膣内洗浄をしたり癌検診をする時に必要なものです。異物が挿入される形になりますから、男性経験のない方には一種の“恐怖”ですし、その分、緊張で体も固くなってしまうと痛みも出やすいわけですネ。体の力を抜くことが内診時の痛みを和らげる一番の方法です。

 この機械の大きさはかなり小さいものからサイズがいろいろあり、一番小さいものを使った場合には痛みはほとんどなく済ませることができます。  また、現在は超音波装置(普通“エコー”と言います)を使い、内診をしなくても子宮や卵巣を診ることは可能です。内診を全てカバーできるわけではありませんが、内診では得られない情報も得られますから、内診とエコーの両方をすることも多いのです。

 このエコーにはお腹の上に超音波の発振装置(“プローベ”といいます)を置く「腹式」の方法と、細いプローベを膣に入れて診る「膣式」があります。膣式プローベの直径は1円玉と同じくらいですから、痛がる方はそれ程多くはないのですが、どうしても内診台に上がるのがイヤだという方や、お子さんには「腹式」を使います。ただ「腹式」の難点は、腸が邪魔をして子宮や卵巣がはっきりと見えないことがあり、情報量が少なくなることです。

 ところで御質問の方の症状ですが、前にもお話した「カンジダ性膣炎」(※)の可能性がありますので、できれば婦人科で診ていただいた方がよろしいかと思います。

(※ 「036.カンジタ性膣炎の予防策を知りたい」参照)

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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