【たすけてドクター】011. 基礎体温のつけかたって?

2018年8月1日

基礎体温のつけかたって?

Q. 「不正出血のある人は基礎体温をつけるとよい」というお話がありましたが、つけかたがよくわからないので教えてください。
(26歳・会社員)

A. 「008.不正出血は病気なの?」で「不正出血かどうか判断するために、基礎体温をつけていただくと助かります」というお話をしましたが、つけかたを説明しましょう。

  まず、体温計は普通のものではダメなので、もっと細かく測れる「婦人体温計」が必要です。持っていないかたは薬局で売っていますので買って下さい。そして、測る場所はワキの下ではなく、口にくわえて測ります。朝、目を覚ましたときに毎日測って下さい。起きて体を動かしてしまうと、筋肉収縮によってわずかですが発熱して体温が上昇し、"基礎"体温ではなくなってしまうのでご注意を。

  また、基礎体温も1日の中で変動しており、朝から時間が経過すると上昇してくるので、休日などで昼近くまで寝ていたりした場合にも誤差が生じます。できれば毎日だいたい同じ時間帯に測定できれば理想的です(1~2時間の差は許容範囲でしょう)。もし、あまりに時間がずれていた場合は、一応測定しておいて、記録紙(クリニックや薬局でもらえます)に測定時間を記して参考値とします。

  風邪をひいて最初から発熱している場合も測るだけ測り、その旨を記載しておきます。出血があったり、何か症状があった時や、病院でもらったホルモン剤などの薬を飲んだ場合も備考欄に書いておいて下さい。

  あとは測定点を結んで折れ線グラフにします。日付はご自身で入れていただくようになっていますが、生理が来てからの日数も書き込めるようになっていますので、生理開始日を「1」として順番に数字を入れ、次の生理が来たらまた振り出しに戻って「1」から始めて下さい。この数字を見ると月経周期や何日目の排卵なのかすぐに分かって便利です。

  測定をしなかったときは、日付だけ入れておいて測定欄は空白にしておいて下さい。たまに、測った日だけ記載する人がいますが(例えば、10日の隣の欄が15日だったりする)、詰めて書いても意味がありません。ひとつの月経周期の中でグラフが低温期と高温期を描いているかどうかを見るのが目的なので、ある程度の測定期間が必要なのです。

  低温か高温かの境目は一応36.7℃ですが、個人差が大きいので絶対的なものではありません。35℃台が低温期の人もいます。細かい変動は無視して、月経後に低温期になり、何日かしてから高温期になればよいのです。排卵日は低温から高温に上がる境目の頃です。低温のままで次の生理になった場合には、排卵はないと考えられます。

  毎日つけるのは大変ですが、慣れるとそうでもないようですよ。看護婦さんのように夜勤のあるかたは、ドクターと相談されるとよいでしょう。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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