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【たすけてドクター】165. 月経が止まり「高プロラクチン血症」と診断されたのですが、妊娠できるでしょうか?

2018年8月1日

月経が止まり「高プロラクチン血症」と診断されたのですが、妊娠できるでしょうか?

抗うつ薬を飲んでいて、月経が4カ月間止まっています。「高プロラクチン血症」とのことで、乳汁の分泌の副作用もあります。この状態で、妊娠の可能性はあるのでしょうか?
(26歳・女性)

A.

抗うつ薬のなかには、副作用的にプロラクチンを分泌させる働きがある種類もある

 プロラクチンが高く乳汁分泌もあり、生理が止まっているとのことですが、これは、お飲みになっておられる抗うつ薬のために乳汁分泌を促すプロラクチンが出され、その結果、排卵が止まるために、生理が来ない状態になっている可能性が高いと思われます。抗うつ薬の中には、副作用的にプロラクチンを分泌させる働きがあるものもあるので、服用中のお薬はそのような作用を持つものなのだと思います。

 プロラクチンは、普通は妊娠期から分泌され始め、お産後に赤ちゃんにおっぱいを与える時にたくさん出るホルモンで、下垂体という脳の中枢から分泌されます。このホルモンが出ていると、ある生理学的な理由から、排卵にかかわる別のホルモンの分泌が低下するために、無排卵となる事が多く、結果として生理も止まります。

 このままでは、残念ながら妊娠に至る事はありませんので、もし現在お子さんをご希望であれば、たとえば別のお薬に変えていただくとか、担当の先生とご相談されればよろしいかと思います。排卵さえ戻ればOKですので、薬が蓄積してあとあと害を及ぼすなどということはありません。

 まれには、下垂体に腫瘍があってプロラクチンを分泌している場合もありますから、もしお薬をやめたあとに、まだプロラクチンが高いようでしたら、脳の画像診断によって腫瘍の有無を確認されるとよいでしょう。ただ、この方の場合、腫瘍の可能性は極めて低いと思います。

 

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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