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【たすけてドクター(胃腸科)】015. 内視鏡検査以外で負担が少なく有効な検査方法とは?

2018年8月1日

内視鏡検査以外で負担が少なく有効な検査方法とは?

Q. 74歳の母に関する相談です。時々、便に少量の血が付着していたので、近所の病院で便検査を行ったところ、陽性反応があり内視鏡検査を勧められました。しかし、以前父が内視鏡検査で非常に苦しんだため、拒否しています。母は体が弱く、体調を崩すとなかなか元に戻らないので、検査によっておこる体調不良を恐れているようです。本人は20年ほど前に肛門の奥が切れて出血した経緯があり、今回もその部分が出血しているのではないかと話しています。内視鏡検査が最も有効であることは充分理解しているのですが、検査で体調を崩してしまうことも確かに心配です。内視鏡検査以外で比較的負担が少なく、有効な検査はありませんか?

(47歳・女性)

A.

内視鏡検査はやはり必要

 便に赤い血が少量付着するということは、出血しているということです。出血するには必ず、その原因があるということなのです。お母さんの年齢から考えますと、一番心配なのは悪性の病気です。ですからやはり、通院している病院の先生が言われるように、一度内視鏡検査は受けたほうがよいでしょう。

 

検査テクニックは向上

 その場合の問題点は二つあります。一つ目は、検査の前処置で体調を崩さないか。二つ目は検査が辛いということでしょう。一つ目の点は確かに、大腸の中を一晩できれいにするため、食事制限とともにかなり強い下剤を服用します。しかし、きちんとした病院に入院し、下剤の種類や量を工夫したり、便の出方や全身状態などを観察してもらいながら、必要なら点滴などをしてもらったうえで行えば大丈夫だと思います。
  二つ目の苦痛に関してですが、現在は検査が辛くないように前投薬の注射を用いる病院が多く、場合によっては半分眠ったような状態で検査が終わることもあります。また、検査のテクニックも向上しており、苦痛は少なく行うことができるはずです。ただやはり、前投薬に対する反応の観察、必要に応じた処置などもありますので、入院して行うのがよいと思います。

 

入院設備のある病院へ

 ご相談のように、出血の原因が痔の可能性もないとは言えません。しかし、悪性の病気であると困りますので、ぜひ検査を受けてください。胃腸科(消化器)専門で、入院設備のある病院に事情をよく説明してお願いすれば、心配なく検査が受けられると思います。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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