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【たすけてドクター(胃腸科)】028. 胃潰瘍などの体質は遺伝しますか

2018年8月1日

胃潰瘍などの体質は遺伝しますか

Q. 両親が胃が弱く、私も胃の痛みを感じることが多くなっています。父親はピロリ菌を持っており、胃潰瘍になったことがあります。そういった体質の遺伝はありますか。

(20歳・女性)

A.  「ピロリ菌」は遺伝しない

 父親がピロリ菌を持っており、胃潰瘍になったことがあるということですが、ピロリ菌は遺伝はしません。菌が口から入って、感染すると言われています。日本人の場合、40歳以上の方の7~8割の人がピロリ菌陽性と言われており、これは戦後の不衛生な環境の為であろうと言われています。ピロリ菌がいると胃潰瘍や十二指腸潰瘍になりやすく、治ったあとも再発しやすいと言われています。ですからこの場合やはり除菌をしたほうがいいです。PPIという胃のクスリと菌を殺す抗生物質2種類の計3種類のクスリを1日2回、1週間飲むだけで除菌できます。ピロリ菌はこの他ガンやポリープ、リンパ腫などの原因になるのではないかといわれています。ご質問者も胃が痛くなることがあるということですので、この際一度胃カメラの検査とピロリ菌の検査を行った方がいいと思います、今後のためにも。

 

胃カメラの検査は以前にくらべ、受診しやすいものに

 胃カメラでの検査は以前は辛い検査と言われていましたが、最近では直径5.9ミリと細く、鼻から入れる、いわゆる「経鼻内視鏡」というのが開発され、楽に検査できるようになりました、特に若い方には好評です。一度試してください。

 

潰瘍になりやすい体質や性格は似ることも

 ピロリ菌は遺伝しませんが、潰瘍になりやすい体質、性格的なものは似ることがあるかもしれません。昔から潰瘍は真面目で、几帳面、責任感の強い人がなりやすいといわれています。こういう性格の方はストレスを背負い込みやすいのかもしれませんが、もし質問者が、このような性格を受け継いでいれば潰瘍になる可能性はあると思います。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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