こんにちは、ゲストさん!

『あさきゆめみし』×『日出処の天子』展  -大和和紀・山岸凉子 札幌同期二人展-に行ってきました!

ライフスタイル 2024年3月14日

2024年3月9日(土)~3月24日(日)開催!

入ってすぐのフォトスポット。入口には、萩尾望都さんからの祝花があり、入る前からテンションが上がりました!
入ってすぐのフォトスポット。入口には、萩尾望都さんからの祝花があり、入る前からテンションが上がりました!

2024年3月9日(土)~3月24日(日)に東1丁目劇場にて、

少女漫画界のレジェンド的存在である大和和紀さんと、山岸凉子さんの夢の二人展が開催されています!

 

ともに北海道ご出身で、同学年、漫画家を目指していた高校生のころから交流があるというお二人。

今回は、それぞれの代表作『あさきゆめみし』と『日出処の天子』の原画が128点が展示され、お二人の繊細な手仕事をリアルに感じられる貴重な機会になっています。

(C)大和和紀/講談社
(C)大和和紀/講談社

大和和紀さんの『あさきゆめみし』

1979年より講談社の月刊誌「mimi」にて連載開始。

『源氏物語』を分かりやすく紐解き、華麗で繊細な絵で描いた大作。古典の普及に大きな役割を果たし、少女漫画の枠を超えて高い評価を得ている。

(C)山岸凉子/KADOKAWA
(C)山岸凉子/KADOKAWA

山岸凉子さんの『日出処の天子』

1980年より白泉社「LaLa」にて連載。

厩戸王子(聖徳太子)と蘇我毛人(蘇我蝦夷)を中心に、厩戸王子が摂政になるまでを描く。

厩戸王子を超能力者とする斬新な設定など、イマジネーションが光ります。第7回講談社漫画賞を受賞。

初日のトークイベントは、約800席が早々に完売!

3/9の展覧会初日には、お二人のトークイベントも開催され、約800席が発売後すぐに完売!

普段はお会いすることのできない漫画家先生が二人揃った、またとない貴重なトークイベントとあって、多くのファンの方々が集まりました。

 

トークイベントでは、お二人が高校生時代に初めて出会ったときのこと、大和先生のお父様が営んでいたカフェに訪れて作品を見せ合ったこと、雪まつりに来ていた手塚治虫先生に会いに行き、作品を見てもらったことなど、そうだったんだ!!と感慨深いエピソードをたくさん聞くことができました。

「北海道にマンガミュージアムを」という想いから始まった展覧会

北海道出身の漫画家は、東京、神奈川、大阪についで第4位。
北海道出身の漫画家は、東京、神奈川、大阪についで第4位。

「北海道出身の才能ある漫画家が多いけれど、そのことを北海道の人はあまり知らない人が多いことがもったいない」という大和さんの思いに、山岸さんが賛同する形でスタートした「北海道マンガミュージアム」設立への道。

そのトライアルとしての今回の展覧会は、「マンガやアニメなどポップカルチャーを活用したまちづくり」の可能性を検討している札幌市が協力する形で実現されました。

 

写真は会場に飾られていた、北海道ゆかりの漫画家を示した地図を見ると、北海道出身の漫画家は352名もいて、ルパン三世や鋼の錬金術師、ゴールデンカムイをはじめ、大ヒット作を生み出している方がたくさんいることに気づかされます!

一つひとつの展示をじっくり見てしまう!時間に余裕を持っていくのがオススメ

会場に入ると、まずは札幌でのエピソードが描かれた漫画が展示されていました。

雪まつりに来ていた手塚治虫先生に会いに行き、作品を見てもらったお話。

小学校時代に遊んだ大通公園での思い出。

札幌に住んでいる者として、過去に札幌であった出来事にノスタルジーを感じました。

 

漫画をじっくり読みながら進んでいったのですが、この後の展示もじっくりじっくり見てしまうものばかりで…!

ぜひ時間に余裕を持って堪能されることをオススメします!

札幌・北海道での思い出の場所を記したマップと、その場所についてのコメントの展示です。

大和さんのお父様が営んでいた喫茶店「ポールスター」や、お二人が画材を買っていた「大丸藤井」など、今はもうない場所、まだある場所、形を変えた場所など様々で、今の札幌の街とくらべながらコメントを読んでみるのも楽しい。

次に原画が展示されたコーナーへ。

『あさきゆめみし』の「若葉」より41ページ分を展示。

ストーリーの転換期の部分であり、アシスタントさんも安定していて、最も美しく王朝絵巻を描けた時期だそう。

『日出処の天子』は、名シーンを42点ピックアップして、それぞれにコメントつけて展示しています。

 

原画には「苦心した跡も残り、一筆一筆、人の手で描かれたものだと実感できる」と大和さんがおっしゃっていた通り、

驚くほど美しく繊細な線、細かな書き込み、ホワイトで消した跡、貼り付けてある写植(台詞などの活字)を見ることができ、全部人の手で生み出されたものなんだな、というリアルさを感じました。

代表作品の解説では、札幌を舞台にした1作品と、代表作の3作品をピックアップして紹介されていました。

大和さんの「ひとりぼっち流花」、山岸さんの「白眼子」は未読だったのですが、ともに札幌・北海道を舞台にした作品とのことで、両先生が札幌・北海道をどう描いていたのか、ぜひ読んでみたいと思いました。

カラーの原画では、着物の柄がより細かく描かれていて、平安王朝時代、飛鳥時代それぞれの着物の美しさが際立っていました。

 

トレーシングペーパーに描いて透かしを表現した絵、最後に紙を継ぎ足して描いた絵、画材を盛り上げるように描いた部分など、原画だからこそわかることも。

両先生が選んだ絵で制作した、ここだけのオリジナルグッズも販売!

既に完売しているものもあり…、ぜひ気になる方は早めにチェックしに行ってくださいね!

完売状況は札幌市のホームページより確認できます。

 

 

囲み取材での大和和紀さん、山岸凉子さん
囲み取材での大和和紀さん、山岸凉子さん

実は、出版社の違う漫画家がコラボしたイベントはなかなか実現できないことらしく、今回の展覧会は、両先生の故郷に対する思い、「北海道マンガミュージアム」への思いがあり、実現させることができたそうです。

 

この展覧会は、全国へ巡回するのではなく、札幌で2週間だけ開催されるとのこと。

札幌で観るからこそ、観覧者もより一層感慨深さを感じるのだと思います。

ぜひまたとない機会をお見逃しなく!

『あさきゆめみし』×『日出処の天子』展  -大和和紀・山岸凉子 札幌同期二人展-

会期:2024年3月9日(土曜日)~3月24日(日曜日)

会場:東1丁目劇場(札幌市中央区大通東1丁目)

開場時間:11時00分 ~ 19時00分(入場は18時30分まで)

一般:1,500円
大学生・高校生:1,000円
中学生以下:無料
障がい者手帳をお持ちの方:無料(付添人1名含む)

※ローソンチケットで事前にチケットを購入された方は入場時に特典あり!

※2021/4/1以降の各記載価格はすべて消費税込価格となります。
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この記事を書いた人
poroco編集部

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