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【たすけてドクター】029. 痔の予防法を知りたい
2018年8月1日

痔の予防法を知りたい

Q. 恥ずかしいのですが、痔の予防方法を知りたいです。
(パート・29歳)

A. 痔の予防法ということですが、まず簡単に痔の説明から入ります。

 肛門の奥に直腸がありますが、その境目を歯状線といい、これは肛門の出口から1.5センチくらいのところにあります。静脈叢(ジョウミャクソウ)という網目のようになった血管が、この歯状線の周囲を取り巻いています。その外側に内括約筋があります。意識しなくても肛門が閉じているのは、この筋肉のおかげなのです。さらにその外側に意識的に締めることのできる外括約筋があります。

 よく知られたものにイボ痔がありますが、これは正式には「痔核」といいます。静脈叢が膨らんでコブ状(静脈瘤)になったものを「内痔核」といい、出血はしますが痛みはありません。

 これに対し、歯状線より肛門側の静脈が膨らんでできたものを「外痔核」といって、出血はないかわりに腫れると痛いです。「痔核」の原因は基本的に、重力に引かれて肛門周囲に血液が溜まるためですが、長時間立っていたり、座りっぱなしの生活習慣は症状を悪くします。だから四つん這いの動物には痔核はないんですね。

 また静脈を回りから支持する組織が弱い人も、静脈が拡張しやすく「痔核」になりやすいといえるでしょう。支持する力がもっと弱くなり肛門外に脱出したものを「脱肛」といいます。年をとると支持組織が弱くなるので、これができやすくなります。

 また「痔瘻」(ジロウ)というのがあります。これは歯状線にある肛門小窩(コウモンショウカ)というところからバイ菌が入り化膿して(=肛門周囲膿瘍/コウモンシュウイノウヨウ)、この膿がいつも肛門に排出されている状態をいいます。抗生物質で一時的には治りますが、多くは再発するので手術の適応となります。

 最後に切れ痔についてお話しします。歯状線より肛門側の表面にできた裂傷で、正式には「裂肛」といいます。これはかたい便がムリに出てきて裂けてしまうのが原因でよく見られますが、慢性化すると肛門潰瘍になり、また裂肛が繰り返し生じると肛門がかたくなって肛門狭窄を生じ、排便が困難となってさらに便秘を生じるという悪循環になります。ここまでくると手術が必要です。普通は軟膏を塗って便秘を治療すれば大丈夫です。

 さて予防については、これまでのお話しからある程度わかるかとは思いますが、要点としましては…

【1】便秘にならないように気をつける(規則正しい食生活をし、食物繊維を多く採る。適度な運動をする)

 

【2】立ちっぱなし・座りっぱなしを避け(長いドライブも避ける)、時々歩いて肛門の血流をよくする

 

【3】腰やお尻を冷やさない。冷えがあると血流が悪くなります。お風呂に入るのは大変いいことです

 

【4】ショウや辛子などの刺激物を避ける。刺激のある成分が便に混じって出てくるので痔の腫膿疼痛の原因になります

 

【5】排便のとき、あまりいきまない。肛門のうっ血の原因になります

 

【6】お尻を清潔に保つ


…です。では、頑張ってください。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

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