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【たすけてドクター】032. 不正出血とは?
2018年8月1日

不正出血とは?

Q.  気にしたほうがいい不正出血と、その特徴を知りたいです。
(22歳・アルバイト)

A. 不正出血は、下腹痛とならんで女性の症状のもっともポピュラーなものの1つで、産婦人科の病気のほとんどと関わりがあるといっても過言ではないでしょう。内科的な病気が原因のこともありますが、出血について説明することは産婦人科全体のお話しになってしまうので、要点だけを書きます。

 まずは、産婦人科以外の病気から。血液は外に出ると凝固するようになっていますが、これが障害されると止まりづらくなり、このことが原因で性器出血を見ることがあります。白血病や紫斑病、骨髄腫など様々ありますが、婦人科的な出血でこうした病気が見つかることは稀だと思います。

 では、産婦人科領域へ。出血部位によって分けてご説明します。

外陰部

ほとんどはキズによるもので、その処置をします。

 

子宮頸部

これもほとんどは生理的にある膣部ビラン(※1)からのものですが、子宮頚ガンがそこにあって出血している場合もありますので、ガン検診は必ずします。それで悪性の病気が否定されれば心配はいりません。ただ、出血が続いてイヤだという場合にはビランに対して処置をします。
(※1)「Q8.不正出血は病気なの?」参照

 

子宮腔内

器質性(具体的に目に見える病変)の場合、頚管や内膜にあるポリープが原因のことがあります。とくに頚管ポリープは珍しくありません。普通はひねれば簡単に取れます。取った後のキズはほとんど自然に止血しますし、取るときも痛くはありません。また、子宮腔側に発育した筋腫が外子宮口から膣内に飛び出し、その表面から出血することがあります。これを「筋腫分娩」といいます。この場合にはひねって取るわけにはいきませんので手術になります。

 また、お若い方には少ないのですが、子宮内膜ガン(子宮体ガンともいいます)があり、そこからの出血ということもあり得ます。これは内膜の細胞を調べればわかります。

 そして忘れてならないのが、妊娠している場合です。妊娠をしていても初期には気がつきませんので、生理が来るべき頃に出血があると、それを通常の生理と思い込んでしまうことがありますが、実は流産性の出血だったりするんですネ。

 “身に覚えがある”時にいつもの生理と量が違うとか、痛みが強い時には一度は妊娠を疑ったほうがよろしいかもしれません(ただし妊娠時の出血がただちに流産に終わるわけではありませんので念のため)。この流産とは別に、妊娠初期に少量の生理を認めることが稀にあります。以前に、生理が順調にくるので安心していたら、すでに妊娠10週を過ぎていたという例がありました。ウーン、女性の体というのは難しいものデスネ。

 次に機能性(出血源のわかる病巣がないのに出血する)の場合、これは

(a)卵巣機能が不安定であることが原因で出血する場合
(b)排卵期に起こる出血の場合

の二通りあります。

 卵巣には超音波画像で見ても、形の上では何も異常はありません。(a)の出血は女性ホルモンによって厚くなった内膜が、その後のホルモンの不調によって維持されていくことができず、部分的に剥がれてしまい出血となるものです。少量であれば止血剤で様子を見ますが、多ければホルモン剤の服用か注射で対応します。
 (b)の場合は、卵胞期から黄体期にかけてホルモンの値が切り替わるので、出血を見ることがあります。普通は少量の出血であり積極的な治療は必要としません。多い場合はホルモン剤を使います。

 さて、大ざっぱにお話ししてきましたが、細かいことをいうとまだまだあります。比較的よくあるのは、今説明した機能性出血と膣部ビランからのものです。性交後の出血はビラン面からの出血のことが多いです。基本的には出血の原因が悪性のものであるかどうかが問題になります。出血の色が黒っぽい場合は、出血してから時間が経過していることを表すので悪性を意味するものではありません。明らかに排卵期のものは別として、出血がご心配であれば、念のため産婦人科に行かれることをお勧めします。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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