【たすけてドクター】168.生理が停止して約15年になるのですが、妊娠の可能性はあるのでしょうか?

生理が停止して約15年になるのですが、妊娠の可能性はあるのでしょうか?
20歳の頃から生理が停止し約15年になります。その間、婦人科に通い、カウフマン療法や、ピルを用いた治療など行いましたが、しだいに反応しなくなり、生理は来なくなってしまいます。エコーでは「子宮が小さくなっている」と言われました。ここ2年くらいは、疲れてしまい治療は受けていません。妊娠の可能性はあるのでしょうか?
(35歳・女性)
A.
妊娠の希望が強ければ、不妊症専門のクリニックで相談するのがオススメ
生理が停止状態で、今後妊娠が出来るか否かが心配ということですが、判断するための細かいデータがありませんので、仮定のお話が多くなりますことをお許し下さい。
20才くらいでの生理不順あるいは一時的な生理の停止は珍しくはありません。普通の治療法は、ホルモン剤で生理を起こさせていくうちに(この場合は出血のみで排卵は起きていません)、自力で生理が戻るということが多いのですが、赤ちゃんが直ちに欲しい場合は排卵を促すお薬を使います。ただ、ホルモン剤も使っているうちに、出血量が少なくなってきたり、極端な場合は全く出血がなくなることもあります。排卵誘発剤も、体が慣れてきて当初の効果が出にくくなる場合があります。
ご質問の方は恐らくこのパターンなのだと思いますが、「子宮が小さい」ということですので、すでに卵巣機能が低下して女性ホルモンがあまり分泌されなくなっている可能性があります(あくまでも可能性です)。たまに、20~30代で閉経期のホルモン状態になってしまうことがあります。この場合は脳から出るホルモンによって、卵巣が過剰に刺激されており、排卵誘発剤には卵巣が反応しない状況になっています。ですから、あるホルモン剤でこの過剰刺激を取り除いてやり、排卵誘発を行うと、排卵がうまく行く場合があります。排卵が起これば妊娠の可能性が出て来ます。
ですから、「妊娠の可能性はある」という、今までの先生のお話はこのような意味だったのだと思いますが、治療に時間のかかる事が多いので、赤ちゃんのご希望が強ければ、ただちに不妊症専門のクリニックを受診して相談されることをお勧めします。