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【たすけてドクター】018. ガンコな便秘で悩んでいます
2018年8月1日

ガンコな便秘で悩んでいます

Q.

【1】便秘でずーっと困ってまして、市販の便秘薬でしぼりだす日々ですが、漢方は便秘にも効き目はありますか?
(21歳・家事手伝い)

【2】すごい便秘なので、2日に1回は、ピンクの薬で出してしまいます。薬をこんなにひんぱんに使って、体には悪くないのですか?
(25歳・パート)

A. 便秘も冷え性と並んで女性に多い症状のひとつですネ。一般的には「常習性便秘」というものですが、20代から30代の女性の半数近くが便秘であるというデータもあります。

 ダイエット的な食事で繊維質の摂取が少なくなりがちであるとか、生理前に分泌される黄体ホルモンによって腸管の運動が抑制されるために便秘になりやすくなる、といったことが理由として考えられます。また、排便を我慢するのもよくありません。便意を抑制することが排便反射を弱くし、腸の運動を悪くするからです。

 便秘の明確な定義というものはありません。一応「数日以上も排便がなく、かつ排便間隔が不規則になった場合」をいうようです。

 普通は、なんらかの原因で大腸の蠕動(ぜんどう)運動の調子が悪くなり、食物残渣(ざんさ=残りカス)がその場から動かなくなって過剰に水分が抜き取られた結果、カチカチの便ができあがる、という訳なのです(大腸の主な働きは水分の吸収にある、というのはご存じですよネ?)。

 ただ、実はガンによる腸管の狭窄(きょうさく=狭くなること)が背景にあって通過障害をきたしていたり、腸に癒着があるために蠕動運動がうまくいかない、などが原因になっている場合もあるので、今まで便秘のない人が急に便秘になってきたら、念のために検査したほうが良さそうです。

 食事上の注意としては、辛いものや塩分は控えめにして動物性脂肪を減らすこと、野菜や豆類などの良性タンパク質を充分摂ることでしょうネ。

 日常生活の上でも、1日の中で決まった時間にトイレタイムを作る、適度の運動をする、などのことを心がけていただければよろしいと思います。規則正しい生活をする、ということも、生活のリズムをつける上で重要なことです。

 便秘薬としてはたくさんありますが、腸管内に水分を引いて便を軟らかくすると共に、それによって増大した内容物が腸管を刺激して排便を起こさせるというタイプと、薬剤が直接腸管粘膜を刺激するタイプがあります。

 若い女性に多く使われるのは後者のほうでしょう。便秘というと安易に薬が処方される傾向がありますが、本来は生活様式や食事の改善、運動療法、排便習慣の是正などをまずやってみて、ダメであれば便秘薬を使用するというのが"正しい姿"です。

 薬はどうしても連用しがちですが、体に悪い作用を直接及ぼすことは普通はありません。ただし、教科書的には「同一薬剤の長期連用は習慣性を生ずるため種類を変えるか、または作用機序(働きかた)の異なるものを併用する。正常の排便習慣が回復した場合には薬剤は漸減中止する(だんだん減らして最終的にはやめる)」ということになっています。しかし、実際には漫然と使われることも多いのでしょうネ。

 漢方薬では、大黄甘草湯(ダイオウカンゾウトウ)がファーストチョイスでしょうか。その他、女性特有の月経困難や月経不順などの症状があるかたに向いている桃核承気湯(トウカクジョウキトウ)、通導散(ツウドウサン)、大黄牡丹皮湯(ダイオウボタンピトウ)があります。

 このうち、前の2つはイライラ感のような精神症状があるかたにいいようです。体のガッシリした、どちらかというと肥満タイプの人でかつ血圧が高い場合には、防風通聖散(ボウフウツウショウサン)が効くことがあります。

 私の知り合いで3種類の下剤を1日の極量(=飲んでもよいとされる最大量)飲んでいた人がいましたが、防風通聖散1種類に変えてから以前よりもお通じがよくなりました。

 ほかに、便秘と下痢を繰り返す(過敏性腸症候群といいます)場合には、桂枝加芍薬湯(ケイシカシャクヤクトウ)や桂枝加芍薬大黄湯(ケイシカシャクヤクダイオウトウ)が用いられます。

 まずは、日頃の生活習慣などを見直すところから始めてみてはいかがでしょうか。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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