さっぽろカフェ連載(29)/SATURDAYS CHOCOLATE Factory&Cafe
製法で引き出されるカカオの個性は無限大
創成川の東側に札幌のbean to barを牽引してきた専門店「SATURDAYS CHOCOLATE Factory&Cafe」はある。
世界中から仕入れた良質な豆を使って焙煎から加工、成形、パッケージに至るまで一貫して行ない、小規模生産だからこそ実現できるこだわりのシングルオリジンのチョコレートを提供している。
フルーティな酸味を感じるものやナッツ感が際立つもの、ミルキーな甘さを感じるものまで、ワインと同様に産地によって個性豊かな味わいを食べくらべできるのも魅力だ。
専門店ならではのカフェメニュー
店内奥にある工房で日々作られるチョコレート。
そのまま味わうのはもちろん、併設のカフェなら趣向を凝らしたドリンクやスイーツでも味わえる。
メニューを考えるのはみなチョコレートの魅力を知りつくしたスタッフたち。
だからこそ自由な発想で素材を組み合わせ、新鮮な驚きと新しい味わいを提案してくれる。
「北海道の素材とのコラボ」をテーマにしたブラウニーはその最たるもの。「ピュアチョコレート“ウガンダ72”」と北海道産の舞茸に、醤油やみりんを合わせることで、まるでみたらしのような和菓子にも通じる味わい。カカオが食材の一つであることを改めて感じられるひと品だ。
新たにお目見えした「チョコレートティー“オールカカオ”」はココアとは一味違う大人の美味しさ。
ミルクは使わず、ポリフェノール豊富なカカオ豆の外皮を煮出したお茶「ハスクティー」が持つ、独特な旨味がチョコレートとマッチ。今後は台湾烏龍や紅茶といった多彩なお茶でのバリエーションも企画しているそう。
季節の素材で紡ぐ期間限定の味わい
季節ごとにフレーバーが変わる期間限定のドリンクやスイーツは見た目にも楽しいものばかり。
取材時には桜の葉の塩漬けを濃厚なチョコレートシェイクに合わせた「チョコレートシェイク“さくら”」を提供。チョコレートチップには酸味が少なくナッツ感のある「ホンジュラス」を使用し、桜の程よい塩気との相性がよくクセになるひと品に。
シーズンにより余市エリアで採れる甘酸っぱい露地栽培のイチゴや、ブルーベリーを組み合わせたメニューも登場予定でこちらも楽しみ!
新しいチョコレートの可能性を探究
この春からは生産者からのリクエストに応え、コンポートから手づくりした新作の「ポムショコラ」もお目見え。
長沼産リンゴの甘酸っぱさや食感など、素材そのものの美味しさを活かした味わいで紅茶やワインと合わせても楽しめそうだ。
また注目を集めているのは粗挽きのカカオ豆によるクランチのような食感と、噛むほどに弾けるような風味を感じられる「ラフ・シリーズ」。bean to barだからこそできたこのチョコレートは同じ豆、同じカカオ分でもまったく異なる味わい。ぜひピュアシリーズとの違いを体験してみて。
「カカオが持つ様々な側面をもっとたくさんの人に知ってほしい」と、オーナーの秋元さん。
焙煎の仕方、攪拌の度合い、使う砂糖の種類……、その組み合わせは無限大で、知れば知るほど奥が深いbean to barの世界。
自分だけのお気に入りを探してみるのもおすすめだ。
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店名
サタデイズ チョコレート ファクトリー アンド カフェSATURDAYS CHOCOLATE FACTORY&CAFE
- TEL 011-208-2750
- 住所 北海道札幌市中央区南2条東2丁目7-1 SALMON1F
- アクセス 地下鉄バスセンター前駅3番出口より約3分
- 駐車場 なし
- 営業時間 10:00~18:00
- 定休日 水曜
- カード 可/主なものOK。電子マネーも使える(2024,1,12確認済み)
- 席数 18席/禁煙
- 子供の利用 OK
- 備考 CHOCOLATE & ESPRESSO SATURDAYS STAND TEL:011-209-5527 住所:札幌市中央区北5条西2丁目 札幌ステラプレイス センターB1
- URL https://www.saturdayschocolate.com/