【KEETS(キイツ)】札幌のクラフトマンがヒグマ革のプロダクトでつなぐ新しい共生のカタチ
KEETS(キイツ)
命を生まれ変わらせる
小さな循環
円山西町に工房を構えるレザーブランド「KEETS」。
豊かな自然に囲まれ、時にヒグマの気配すら身近に感じるこの場所。
昨今、札幌で深刻化するヒグマの問題に「革製品のクラフトマンとしてできることはないか」と、店主の後藤晃さんは一つの挑戦を始めた。
2025年秋、後藤さんは「ヒグマ革プロジェクト」をクラウドファンディングでスタート。
目標を大きく上回る賛同を得て、ヒグマ革のプロダクトを創り出した。「高リスク個体として駆除されたヒグマの多くは、コストなどの理由から焼却処分されてしまいます。その命を無駄にしたくないという思いでした」。
ヒグマ革の魅力は、人工加工では出せない「天然のシボ」と、しっかりと密度の高い質感。
北海道らしいギフトとして、またアイヌ文化でクマの爪が「魔除け」とされることから、大切な人へのお守りとして、道内外からの需要があるそうだ。
一方で、流通量の少なさや個体情報の不透明さなど、課題も少なくない。
「今後は猟友会やハンターの方々と連携し、その個体がどこで暮らしていたのかというトレーサビリティも確保したい。
それが、命を尊ぶ本当の姿だと思うから」。
地域の課題を資源へと変えるこの試みは、都市と野生の「新しい共生のカタチ」を私たちに問い直している。
左上から時計回りに、ヒグマレザーを使った「ブックカバー」36,300円、「スマートキーケース」30,250円、「熊爪チャーム」1,650円、「ループホルダー」15,400円。
高品質な牛革や国産の帆布などを使った、バッグやサコッシュ、小物まで多彩なアイテムが並ぶ。
2016年から、命を活かす取組としてエゾシカレザーのアイテムもスタート。「長財布」49,500円、「ブックカバー」13,200円など。
ヒグマの革は、天然のシボがあるゴツゴツとした質感。北海道の森を力強く生きてきた存在感を感じられる。
北海道のヒグマ個体数は1990年から30年で2.3倍以上の約1.2万頭に増加。住宅街への出没や農業被害が急増し、人との軋轢による駆除数も増えるなど深刻な社会問題に。
ヒグマ対策重点地域の円山西町では、町内会を中心に住民勉強会やゴミ対策、出没時の連携、見守りなど、地域一丸となって取り組んでいる。
KEETS代表の後藤晃さん。北海道の暮らしに根ざした、シンプル・ミニマル・ユニークなデザインのアイテムを、厳選素材と確かな技術で仕立てるクラフトマン。
KEETS(キイツ)
TEL:011-699-5360
住所:札幌市中央区円山西町1丁目3-7
アクセス:バス円山動物園西門停より約5分
営業時間:10:00~17:00
定休:水曜、ほか不定休あり
駐車場:2台
http://keets.co.jp/
※記載価格はすべて税込です。
※掲載情報は取材時点のものです。施設内容やメニューなどは変更になる場合があります。