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【たすけてドクター】004. 長風呂は禁物?

2018年8月1日

長風呂は禁物?

Q. 最近、少し長くおフロに入っているとのぼせてしまうようになりました。以前は半身浴で平気で1時間くらい入っていられたのに、今ではおフロから上がるとフラフラ。何が原因なのでしょうか?
(35歳・兼業主婦)

A. 半身浴をされているそうですが、これは体を温める効果が高く、冷え性のかたにはたいへん良いと思います。ただ、いくら良いとはいっても、1時間も入っているのはさすがに長いでしょうネ。

 1時間入っている…ということから想像すると、お湯は比較的"ヌルめ"なのでしょう(熱ければそんなに長い時間は無理でしょうから)。それを前提にお話をさせていただきますよ。…というのは、熱いお湯とヌルイお湯とでは体の反応が違うからなのです。

 「003.よく立ちくらみを起こすのは低血圧のせい?」の中で、血管を広げたり収縮させたりする「自律神経」の話をしましたが、この自律神経には、交感神経と副交感神経があり、それぞれ別の働きをしています。

 交感神経は簡単にいうと「攻撃型」で、素早い動作ができるように心臓の鼓動を速め、血管を収縮させて、筋肉に血液を送り込みます。当然血圧は上がります。熱いおフロに入るとこの交感神経の働きが高まり、頭の血の巡りが良くなるので、頭がスッキリして疲れがとれたような気分になるのです。ただし、高血圧の方は熱いおフロは避けなければなりませんよ。普通の人でも短い時間で入るのが交感神経を活性化するコツです。

 それに対して、ヌルイおフロに入ると副交感神経の働きが高まります。この神経は、交感神経とは反対に「リラックス型」の働きをします。リラックスしているときには筋肉に急激に血液を送り込む必要がないので、血管は副交感神経によって拡張し、脳の血流も低下します。

 このおかげで、あまり長い間おフロに入っていると頭の血の巡りが悪くなり、フラフラするのです。「リラックスしすぎ」といえるかもしれませんね。ただし、不眠症のかたの場合はこのリラックス効果をねらってヌルめのおフロに長めにつかる、というのもテです。不眠症でお困りのかたは試されてみては…?

 このかたの場合は、お若いころはこの自律神経がしっかりしていたので1時間くらい入っていても大丈夫だったのでしょうが、年齢が進むにつれて体の反応もかわってくるのですね。無理をせず、おフロの時間を短くすることをおすすめします。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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