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【たすけてドクター】062. 片頭痛が2週間も続き、痛む場所が移動します…。
2018年8月1日

片頭痛が2週間も続き、痛む場所が移動します…。

Q. 去年片頭痛になり、症状は2週間ほど続きました。現在は半年振りに片頭痛になり、2週間続いています。前回とは逆側が痛いです。いつも耳の下辺りからズキズキと痛み始めて、痛みは上に上がってきます。今は左上部が痛みます。痛い場所が移動するのはよくある症状なのでしょうか? また、2週間以上症状が続いても問題ないのでしょうか? 市販の薬は痛みがまぎれるだけで症状は良くならないと思っているので、あまり飲みたくないので飲んでいません。飲んだら治りますか?
(31歳・会社員)

A. 片頭痛については「006.つらい偏頭痛。解消法は…?」でもお話しましたが、これについては潜在的な患者さんが多いのでもう一度お話します。典型的な片頭痛は「ズキンズキン」と脈打つような痛みで、片側だけに症状が出ることが多く(それで片頭痛というのですが)、痛みの持続時間はだいたい4時間から3日ぐらいです。走ったり、階段の昇り降りや入浴によって悪化することがありますし、週末のホッとしたときにも出やすくなります。
 
 片頭痛はまだ詳細は分かっていませんが、血管壁が拡張して炎症が起こるのが原因とされています。ではなぜ拡張が起こるのでしょうか。これには“セロトニン”という物質が関係しているのです。

  脳の血管は常に収縮や拡張していて脳の血液量が一定に保たれるように調整しているのですが、これを担っているのがセロトニンなんです。セロトニンは血管を収縮させるのですが、何らかの原因で大量放出が続くと(ストレスを感じた時や女性ホルモンが変化した時など)脳血管はギューッと収縮し、セロトニンが出尽くしてしまい、その反動で脳血管は一気に拡張します。すると血管壁に強い負担がかかって炎症が起こるわけです。またその時に、血管の周りにある三叉神経も圧迫されて痛みの原因物質が放出されるのですが、これも痛みを悪化させる原因なのです。

  ですから、走ったり血流が盛んになるような事をするとダメなのですネ。ホッとしたときも副交感神経が盛んになってやはり血管が拡張します。頭痛以外の症状としては、吐き気があったり実際に嘔吐したりします。そのほか音や光に敏感になり、目の前に光がチカチカ出る事もあります。

 頭痛には緊張性頭痛といって、後頭部や首筋あるいはこめかみが痛くなるものがあります。肩凝りを伴うことが多く、一定の姿勢を取り続けた時に出やすいのですが、持続的に1週間から10日以上続くのが特徴です。

 また、この緊張性頭痛と片頭痛が一緒に混在することがあります。慢性的な頭痛に加え強い発作的な頭痛が月に数回起こります。御質問の方は持続日数から考えますと緊張性頭痛が入っているのかも知れません。痛む場所が動くのはよくあることです。

 

 治療については消炎鎮痛剤が使われるのが一番多いと思いますが、症状が軽い場合は確かによいでしょう。しかし、連用するとだんだん効かなくなってくることも多いですし、胃を悪くしてしまうことも珍しくありません。最近、片頭痛についてよい薬が出ています。「トリプタン製剤」といいますが、血管を拡張させるとともに、三叉神経からの痛み物質を抑える働きもあり、効果には優れたものがあります。大抵は1日1錠で快適な生活が過ごせます。

 

  ただ高価なことが難点でしょうか…。保険が利かなければ一粒約1,000円します(3割負担で300円程ですが)。鎮痛剤ではないので、生理痛や歯痛には効きません。もちろん市販はされていませんので、病院やクリニックからの処方箋が必要なのですが、高価なために一度にたくさんの量は出せないことになっています。また、「トリプタン製剤」は心臓病や高血圧、脳血管障害のある方には向きません。

 また、片頭痛を起こしやすくする食べ物があるので、発作を起こしやすい方は気をつけましょう。チョコレート、チーズ、ヨーグルト、オリーブオイルなどは人によっては発作の誘因になることがあります。

 片頭痛は約840万人もの人がこれで悩んでいる、というデータがあるほど多い病気です。ここでお話したような症状がある方は、単に鎮痛剤だけでお茶を濁さないでキチンと受診して楽になった方がいいと思いますよ。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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