【たすけてドクター】174. ひどい排卵痛に悩んでいます。いい治療法はありますか？

毎月、排卵日に腹痛に悩まされます。市販の鎮痛剤ではおさまらない痛みで、立っていられなくなるほどです。治す方法はありますか？
（31歳・女性）

痛みが強い場合は、基礎体温表をつけた上で婦人科に受診を
　「排卵痛」は、有経女性の10％くらいにあると言われています。排卵前の卵胞が破裂して卵子が腹腔内に出される（これが「排卵」です）際に、卵巣の表面が裂けることで痛みが出るとか、出された卵胞液や裂けた時の少量の出血が、腹腔内に溜まって腹膜を刺激する痛みだろう、とか、諸説言われていますが、本当の原因は特定されていません。
　痛みが出ている期間は1日か長くても3～4日程度で、普通は市販の鎮痛剤で治まるような軽度の症状が多いです。しかし、中にはご質問者のように痛みが強い場合もあります。そのような場合は、まず排卵期の痛みであることを確認するために、基礎体温表をつけて婦人科を受診してみてください。その際に、癒着を伴った内膜症などの病気の有無を調べておいた方がよろしいかと思います。

それぞれのライフプランにあわせて、鎮痛剤や、低用量ピル、漢方薬などの治療法の選択を
　治療法は一般的には鎮痛剤ですが、排卵そのものを止めてしまう低用量ピルを使うこともあります。この場合は完全に痛みはなくなりますが、妊娠を望んでいる方には向きません。鎮痛剤は、市販のものよりは医師から処方された薬の方が効果の高いことが多いので、受診時に相談してみて下さい。
　漢方薬が効くこともありますが、数日間の症状のために1日に2～3回の服用を毎日続けなければならないので、症状のあるときだけ飲む鎮痛剤と違い、継続の煩わしさがあります。また、効果に個人差が大きいことも難点ですが、鎮痛剤は単なる対症療法であるのに対して、漢方薬が効いた場合には、根本的に排卵痛がなくなってしまう点がメリットです。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

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