【たすけてドクター(胃腸科)】032. 血液検査で肝障害の疑いがあるという結果が出ました

血液検査で肝障害の疑いがあるという結果が出ました
Q. 血液検査で肝障害の疑いがあり、再検査をしました。再検査はクリアしましたが、今後、何に気をつけ、何を食べるとよいでしょうか?
(28歳・女性)
A.
肝炎の検査も受けておくのがベター
健康診断などで肝障害などとしてチェックされる項目で多いのは、GOT(AST)・GPT(ALT)・ガンマーGTPの上昇です。GOTとGPTは肝臓の細胞の中にあり、何らかの原因で細胞が壊れると、血液の中に出てきて高くなります。これが高いということは、肝臓の中で一部の細胞が壊れているということです。その原因で一番大事なのが、B型肝炎、C型肝炎のウイルスが元の場合もあるということです。再検査はクリアしたということですが、この検査だけは必ず受けておいてください。
脂肪肝である可能性も
ガンマーGPTは典型的な場合はアルコールの影響で高くなりやすいと言われています。また、アルコールの摂りすぎで肝臓に脂肪が蓄積する場合も高くなります。ご質問者の場合、特に治療をした訳でもないのに再検査はクリアしたということなので、一番考えられるのは、脂肪肝(脂肪沈着)だと思います。
脂肪のつく原因は大きく二つあります。一つは体重、一つはアルコールです。カロリーの摂りすぎで体重が増えると、余った脂肪が肝臓に蓄えられ、肝障害を起こします。したがって肥満であれば、カロリーと脂肪の制限に努め、標準体重になるよう努力してください。適度な運動をすることも大事です。
アルコールの取りすぎにも注意
アルコール摂取の多い場合は節酒を心がけ、日本酒なら1~2合、ビールなら中ビン一本程度にし、できれば週2回は飲まない休肝日を作ってください。