さっぽろカフェ連載(36)/喫茶とギャラリー なみなみ
住宅街にひっそり佇むギャラリーカフェ
地下鉄菊水駅と学園前駅のちょうど真ん中あたり、住宅街を歩いていると突然現れる大きな暖簾。白と黒の“なみなみ”が目を引くこのお店はその名も「喫茶とギャラリー なみなみ」。
店内はカフェはもちろん、雑貨や音楽、店主が月替りに選書するブックコーナーもあり、個性的でアーティスティック。長野・東御市のアトリエ「Ph.D.」のチェアも展示販売し、実際に感触を試しながら購入もできる。
店主のみなみさんは、とってもチャーミングな女性だ。ニコニコと人懐っこいのに程よい距離感が心地よくて、旅好きで、ちょっぴりサブカルチャーな匂いがする彼女は、初めて会ったときから印象的な人だった。
アートとカフェを穏やかに繋ぐ存在
カフェ激戦区の札幌へオープンしたが、もともと始めたかったのはアートギャラリーだったそう。
個展が開かれているときはもちろん、それ以外でも気軽に立ち寄ってもらえる場所にしたいと、ゆきついた答えが「カフェを併設する」ということだった。
「正直、私はそこまで珈琲に関して詳しいわけではないけれど、素直に自分たちがおいしいと思った豆や、つながりがある誠実なロースターから仕入れています。ほかのお店では味わえない各地の味を札幌でも楽しんでもらえたらいいなって思います」。
コーヒーと合わせて食べたい定番フード
コーヒーと相性のいい自家製スイーツは、「おやつ」といった表現がしっくりくるラインナップ。
こっくりとした甘さの中に、塩のアクセントがクセになるブラウニーや、トンカ豆を使用したチーズケーキのほか季節の限定メニューなど常時3種類ほど。
軽食は3種類のトーストのみで、近隣ベーカリーの道産小麦100%の食パンを使う。
13時からと少し遅めの営業スタートなのは、「ご近所にランチが美味しいお店はたくさんあるので、そちらと合わせてお越しいただけたら」と至って謙虚。
マカロニベーコンのシンプルなグラタンとたっぷりチーズの「グラタントースト」は、ミルク感のあるやさしい味わいで寒い季節にもぴったりだ。ほか、札幌の有機ハチミツ「さっぱち」をたっぷりのせた「さっぱちのはちみつチーズトースト」もあるので、こちらもぜひ。
日常に寄り添う癒しの空間
カフェの楽しみ方は様々だ。とっておきのスペシャルティコーヒーと向き合いたい日もあれば、いつものコーヒーを啜ってぼんやりしたい日もある。
こちらは圧倒的に後者で、カウンター越しにみなみさんと話しながら過ごす時間は肩の力がゆるゆると抜けていく。
コーヒーはマグカップにたっぷりなみなみ。このサイズ感もうれしい限り。
今後もアーティストを招いて個展やアコースティックライブも構想中だそうで、こちらも楽しみだ。
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店名
キッサトギャラリー ナミナミ喫茶とギャラリー なみなみ
- TEL なし
- 住所 北海道札幌市豊平区豊平1条7丁目1-25
- アクセス 地下鉄東西線菊水駅6番出口より徒歩約8分、または地下鉄東豊線学園前駅2番出口より徒歩約10分
- 駐車場 あり/1台・無料、ほかの無料の提携*Pあり
- 営業時間 13:00〜19:00 *LO 18:30
- 定休日 日・月曜、ほか不定休あり
- 料金目安 コーヒー500円〜、「ミートソーストースト」500円
- カード 可/主なものOK
- 席数 18席/禁煙
- 子供の利用 OK
- URL https://nmnm.jp/