さっぽろカフェ連載(53)/喫茶ひしがた
本と雑貨とカフェのいい関係
気分がなんとなく上がらないときや休みの日に、自然と足が向くのが本屋さん。
本はネットでいつでも買える時代だし、サブスクも便利なのは知っているけど、
思いも寄らない出会いに心が躍るのは、いつも本屋さんだから。
素敵な本を見つけたらすぐに開きたくなるのはきっと本好きの性。
だから本屋にカフェが入っていたら最高。
しかもそこにとっておきのメニューがあれば、なおさら。
そんなワガママな気持ちを叶えてくれるのが「喫茶ひしがた」だ。
わくわくが詰まった空間
母体は「ダイヤ書房」という街の本屋さんだが、「ヒシガタ文庫」として本にまつわる雑貨なども販売されるようになり、そのバイイングのセンスも話題となった。
例えば、おしゃれな器やお弁当箱のすぐ横にレシピ本が置いてあったり、
コーヒーの淹れ方をレクチャーする本の横には多様なドリッパーやケトルなんかが配置されていたりする。
雑貨もこだわりを持って作られた生産者によるものだから、
ついついあれこれ手に取って眺めては長居をしてしまう。
その一角に「喫茶ひしがた」がオープンしたのは2022年9月のこと。
訪れた日は、朝のルーティーンとしてコーヒーを飲む人や、今買ったばかりの文庫を早速広げる人、
店内にあるビジュアルブックを眺める人など、それぞれが思いおもいの時間をのんびり過ごしていた。
人気店のアレコレを一堂に
多彩なメニューはオリジナルブレンドはもとより、
人気菓子店「カプセルモンスター」によるケーキや焼き菓子といったスイーツや、
ベーカリー 「フラッシュサウンド」のパンにソーセージを挟んだホットドック、
自家製ベシャメルソースのクロックムッシュ、トーストなどなど。
いろんなお店の魅力がギュッと凝縮したメニューは見ているだけでもわくわくする。
とりわけ心くすぐられたのが「藤月」のソフトクリーム。
北区のはずれで青春時代を過ごした私にとっては懐かしい味で、
どうやら同じような思い出を持つゲストも多いようだ(コザワ調べ)。
ほかにも食パンの耳があるときだけ提供している数量限定のフレンチトーストや、自分で具材を挟むスタイルのキュートな熊のモナカなど、
「今日は何にしようかな」と悩む時間もとっても楽しい。
気軽なランチにもおすすめ
小腹が減っているときには、
磯の香りとバター醤油のシンプルな味わいがクセになる「のりトースト」もいいし、休日ならクラフトビールで昼飲みするのもいい。
いろんな楽しみ方ができるゆえ、つい何時間も滞在しては散財してしまうのだが、
帰るころにはほくほくとした充実感がいっぱいで、足取りも軽くなっているから不思議。
喫茶ひしがた
札幌市東区北25条東8丁目2-1 ダイヤ書房店内
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店名
キッサヒシガタ喫茶ひしがた
- TEL 011-712-2541(ダイヤ書房)
- 住所 北海道札幌市東区北25条東8丁目2-1 ダイヤ書房店内
- アクセス バス北26条東8丁目停よりすぐ
- 営業時間 10:00~19:00 *LOフ 18:00・*ド18:30
- 定休日 なし
- 席数 28席/禁煙
- URL https://hishigatabunko.com/