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【たすけてドクター】016. オリモノの量が気になります

2018年8月1日

オリモノの量が気になります

Q. 数年前からおりものの量が増え、においも気になります。病院では雑菌が多いと言われ、膣剤を使って一度良くなりましたが、しばらくするとまた同じような症状が出ました。別の病院では、膣部びらんとの診断を受け、3カ月ほど投薬を受けましたが、良くなりませんでした。今後ずっとこのままだとゆううつです。夫とのSEX時、痛み、出血があることがあります。
(27歳・主婦兼パート)

A. オリモノで来院されるかたは、婦人科ではかなり多いですネ。よく「オリモノが白いのですが…」と言って来るかたがありますが、オリモノは白いのが普通なので、白いこと自体は病的だということではありません。

 オリモノは医学的には「帯下(タイゲ)」といいます。生理的なものと病的なものとがありますが、膣内の異物やタンポンの残留によっても生じることがあります。

 生理的な帯下の代表は排卵期によるものです。排卵の時期になると、精子が侵入しやすくなるよう、普段はドロッとしている頸管粘液が水っぽく変わり、量も多くなります。少量の出血をみることもあります。このような症状の2週間後に生理が始まったのであれば、ほぼ間違いなくその帯下は排卵によるものと考えてよいでしょう。そのほかでは、妊娠期にも帯下は増えます。

 病的な帯下にもいろいろありますが、多いのはバイ菌による感染ですネ。性病ではクラミジアや淋菌による頸管炎が原因で起こることがありますが、特にクラミジアでは何の自覚症状もないことがあります。その他、トリコモナスという原虫による膣炎では、白濁した水っぽいオリモノが増えます。この場合はかなりのカユミがあります。

 治療には抗生物質(トリコモナスは抗原虫薬)を用います。膣洗浄と薬の挿入で簡単に治りますが、繰り返すことも多いようです。あと、妊娠期にはカンジダが出やすくなりますが、「002.生理痛でユウウツ」、「008.不正出血は病気なの?」、「015.子宮内膜症について知りたい!」でもお話ししていますが、カンジダ性膣炎は性病ではありません。カンジダは体の中に滞在しているカビなので、外から入ってきたものではないのです。

 ほかには、子宮体癌などの悪性腫瘍で帯下をみることがありますが、数としては稀です。症状としては帯下よりも出血でくることが多いですし、発症年齢は一般的には40代~50代と高いのが特徴です

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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