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【たすけてドクター】149. 授乳期間中にカンジダと細菌の混合感染の膣炎になった
2018年8月1日

子宮内膜症、腺筋症が重症の場合は手術しかない?

Q.  子宮内膜症、腺筋症でリュープリンの注射をしています。6カ月注射を続けても2~3カ月すると生理が始まり、CA125の値も上昇するので、また注射せざるを得ません。先日、主治医に手術(開腹による子宮全摘)を勧められましたが決心はつかず…。手術しか方法はないのでしょうか?
(41歳・専門職)

A.

 子宮内膜症、腺筋症とは?
 子宮内膜症と子宮腺筋症の両方があるとのこと…症状は書いてありませんが、生理痛がひどく量も多いのだと思います。子宮内膜症や腺筋症は今まで何度かこのコーナーで話してきましたが、簡単に復習しておきましょう。卵巣から出される女性ホルモンによって内膜が厚くなり、剥がれて出血するのが月経です。その内膜が子宮の表面や子宮以外に転移してしまい、ホルモンの作用を受けることで厚くなり出血を繰り返すのが子宮内膜症なのです。その転移した内膜を異所性内膜といいますが、その周囲には癒着ができやすくなりますので、生理痛がひどくなりますし、性交時痛や排便痛が出ることもあります。卵巣に転移すれば、そこで出血を繰り返し、古い血液が溜まった嚢腫(のうしゅ)を作ります。ちょうどチョコレート色をしているので、チョコレート嚢腫と呼ばれています。転移が子宮の外ではなく、子宮の筋層の中に起こることがあり、これを子宮腺筋症というのですネ。症状としては子宮の筋肉が厚くなり、月経痛のほか出血量も多くなります。

 注射は6カ月が限度
  質問の中にあるCA125というのは、血液マーカーといわれ、こうした病気の程度判定に使います。高ければ進んでいるということですが卵巣がんや腹腔内の炎症でも上がり、腺筋症の方が高く出る傾向もあります。この内膜症や腺筋症は、エストロゲンという女性ホルモンによって悪化しますので、現在主流になっている治療は、エストロゲンの分泌を抑える方法です。もっともポピュラーなものは注射ですが、鼻腔内に噴霧して鼻粘膜から吸収させるタイプもあります。これは、脳から出る、卵巣を刺激するホルモンを抑制してしまう薬で、女性ホルモンが分泌されなくなります。その間は生理が止まるので、少なくとも生理痛からは解放されます。もっとも、この治療の目的は女性ホルモンのレベルを落とすことなので、生理が止まることは副次的なことです。4~6カ月間使用しますが、その間に異所性内膜を萎縮させるので、あまり長くエストロゲンを遮断していると骨が弱くなることから6カ月が限度なのですネ。また、ホルモン環境が変わり更年期障害のような症状が出る場合もあるため、それが原因で治療を止めてしまう人もいます。

 大きい嚢腫はガン化の恐れも
  では、この治療で良くならないときはどうするのでしょうか。骨盤腔内に癒着が生じていて生理痛や性交時痛、チョコレート嚢腫があるならば、手術をした方が良い場合もあります。内膜症の病巣を電気で焼き、癒着を剥がして再癒着を防止するために処置をしたり、チョコレート嚢腫を摘除するわけですが、特に大きいチョコレート嚢腫は、稀ですがガン化することが指摘されています。良性の腫瘍だから放っておいても良い、という従来の常識は見直されてきているのです。昔はお腹を切って手術をしていましたが、最近は腹腔鏡による手術が発達しています。小さな穴を3カ所ほど開けて内視鏡やマジックハンドのような装置を入れる方法で、これだとだいたい1週間以内の入院で済み、術後の回復も早いです。また、上記の手術内容と併せて痛みを緩和するために、子宮の裏側にある「仙骨子宮靭帯」を切って、その中を走っている知覚神経を遮断する方法もあります。

 症状、進行により治療法は様々
  ただ、内膜症にも色々な程度があり、病気が進むと癒着のために骨盤の中にある臓器(子宮、卵巣、卵管、腸など)が一塊になって区別がつかない状態になっていることがあります。これを「Frozen pelvis」(直訳は“凍った骨盤”)と言いますが、この場合はやはり子宮全摘術しかありません。手術以外ですと、低用量ピルを用いる方法があります。根本治療にはなりませんが、生理痛や出血量が緩和されることもあります。漢方薬で症状が和らぐこともありますが、進んだ内膜症であれば難しいかもしれません。治療法は結局、症状(痛みが中心なのか、出血による貧血が強いのか)と病気の進行程度によりますので、主治医の先生とよくご相談してください。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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