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【たすけてドクター】163. 子宮頸ガンの原因にもなるHPVの中には、特に悪性の型があるのですか?

2018年8月1日

子宮頸ガンの原因にもなるHPVの中には、特に悪性の型があるのですか?

子宮頸ガンの原因にもなるHPVの中には特に悪性と言われる型もあって、その型を調べることができるという情報を目にしました。私の主治医は「現時点での検査はあまり意味がない」と言いますが、一般的に型を調べる検査はあまりしないものですか?

A.

子宮頸ガンになりやすい型のHPVが、必ずガンを生じる訳ではない

子宮頸ガンはHPV(ヒューマン・パピローマ・ウィルス:ヒトパピローマウィルス)の感染によって生じることが分かっています。ほとんどが性行為によって男性から女性に移りますので、理屈上は一度でも性行為があれば、子宮頸ガンになる可能性があります。
  HPVには多くの「型」があり、頸ガンになりやすい型のHPVが何種類か知られています。しかし、そのハイリスクタイプのHPVが必ず頸ガンを生じる訳ではなく、感染が生じても、宿主(ウィルスをもらった女性)の免疫力に抑えられ、ガンに至ることはかなり少ないのです。実際は性行為のある女性の8割程度が、一生に一度はハイリスクタイプのHPVに感染しているという報告がありますが、それらの人が全員発症するわけではもちろんありません。日本ではだいたい年間一万二千人の発症数です。


保険外だが、希望があれば型を調べる検査は可能

さて、その型を調べる意義ですが、その主治医の方が言われた通り、型が分かっても実際にはそのウィルスを駆逐する方法は残念ながらありませんので、調べた結果「答え」がわかっても、実際は「ああ、そうですか」で終ってしまう訳です。しかし、どの型のHPVが感染しているかがわかれば、期間を密にしてガン検診を受けるとか、対処の仕方を変えることで、早期発見に向けて警戒を怠らないようにすることが可能になります。ちなみに、型の検査は保険はききません。どこの病院でも無条件にやっている検査ではありませんが、希望を述べればやっていただけると思います。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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