さっぽろカフェ連載(57)/喫茶ドロシー
猫モチーフにも心くすぐられる一軒
幼いころからずっと猫を飼っているせいか、私はとにかく猫の姿かたちに目がない。当然本物の猫も好きだし、猫モチーフにもキュンとくる。
わかりやすい猫好きである。
そんな私が最近お気に入りなのが「喫茶ドロシー」。
創成川の東側に古くからあるオフィスビルの一階。
いわゆるランチや打ち合わせなんかに使われる街の喫茶店があった場所で、人気店「喫茶小鳥」の姉妹店としてオープンし、たちまち話題となった。
ちなみにオーナーによると“ドロシー”とは架空の猫の名前だそう。
イメージはエコール・ド・パリの芸術家たちが集まるアパートメントに棲む猫。誰かに飼われているわけでもない、でもみんなに愛されている猫。
同店はそんな気ままな猫・ドロシーが暮らす場所をコンセプトに、アンティークなムードが漂うおしゃれで心地いい空間が広がっている。
誰もが気兼ねなく過ごせる場所
レトロな喫茶店が注目されて久しいが、
喫茶店は様々な人々が交わる交差点のような場所だからこそのおもしろさがある。
今日の店内はスイーツを楽しむ女子高校生たちの隣りで、新聞を開く年配の男性と、休憩中と思しき文庫本を開く一人客。
常連から旅人まで誰にでも開かれている大らかさがあり、それぞれが「自分の場所」だと認識できるような、独特の空気感にも寄与していると思う。
ランチタイムに10食限定で焼き魚の定食を提供しているのも、あくまでも「世代や性別を問わずに居心地のよい店」を目指しているがゆえだ。
コーヒーは強く主張しすぎず、でもちゃんと美味しい、毎日飽きずにいただける味わい。
どんなメニューにもぴったり合って、肩の力を抜いて一息つけるような一杯は、道産子のDNAにしっかり染み付いているやや深煎りタイプを提供。
さりげないこだわりに満ちた魅力あふれるメニュー
同店は朝8時から営業しているところもポイントだ。
西向きの大きな窓からは、朝日が照らす札幌の街並みと創成川のせせらぎに沿って木々がやさしく揺れている。
定番のトーストメニューはもとより、人気は「モンブラントースト」。
モンブランクリームは季節によって内容が変わり、その時々で異なる味わいが楽しめるのもいいところ。
しかも朝に食べるから、ちょっとだけ罪悪感が少ないのもいいし、早起きのご褒美として訪れるのもいいかも知れない。
個人的にはナポリタンを推したい。
ソースの濃度や甘さ、具材、麺の太さなどナポリタンとは、実はすごく店の個性が出る食べものだと思っている。
喫茶ドロシーのものはそのどれもがドストライク。
味わいの決め手は自家製パンチェッタだそうで、なるほど、旨味が全然違う。当たり前にそこにある美味しさがなんとも心憎い。
週末は混み合うことも多いお店だが、おすすめはやっぱり平日の朝。
道ゆく人をぼんやり眺めていたら、なんだか「今日もまた頑張ろう」って気持ちになれるのだ。
喫茶ドロシー
住所:札幌市中央区南1条東1丁目2-1 太平洋興発ビル1F
TEL:011-231-3110
営業時間:モーニング8:00~11:00 L.O.10:30/ランチ・カフェタイム 11:30~17:00 L.O.16:30
定休日:月曜(祝日の場合は営業、翌火曜休)
※記載価格はすべて税込です。
※掲載情報は取材時点のものです。施設内容やメニューなどは変更になる場合があります。