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【たすけてドクター(胃腸科)】018. 胸やけや、ものを飲み込むときに痛みが……

2018年8月1日

胸やけや、ものを飲み込むときに痛みが……

Q. 胸やけの症状が続いているほか、ものを飲み込むときに若干痛みが出るので食事をするのがおっくうになっています。不快感程度のものではあるのですが、これは何かの病気でしょうか?

(35歳・女性)

A.  逆流性食道炎の可能性

 胸やけや、ものを飲み込むときの痛みなど、自覚症状だけからみると、逆流性食道炎が考えられると思います。逆流性食道炎は何らかの原因で胃液、胃酸が食道に逆流し、食道と胃の境界付近に炎症やビラン、潰瘍などを形成する病気です。食べたものが胃に入るとそこで消化が始まりますが、その際、胃の入り口は閉まり、食道へ逆流しないようになっています。従って正常な状態だと、食道は胃液に接することがないので胃酸に対して抵抗力が弱いのです。ですから逆流が起こると、容易に食道炎を起こしやすくなります。これは最近増えている病気です。

 

治りにくい滑脱ヘルニア

 治療には強力に胃酸の分泌を抑えるプロトンポンプ阻害剤や粘膜を守る薬、食道や胃の働きを調節する薬などを服用すればよくなります。しかし、高齢の方などに時々みられる、胃が胸の中に飛び出してしまう"滑脱ヘルニア"という状態がある場合は、治りにくく再発しやすくなってしまうのです。

 

胃内視鏡検査で正確な診断を

 日常の注意点としては、食べてすぐ横にならない、夜遅くにものを食べない、などがあります。胸やけなどの症状は食道炎だけでなく胃炎、胃潰瘍、悪性の病気など、他の病気にもみられる症状ですから、正確に診断するにはやはり胃内視鏡検査が必要です。胃カメラは辛いという人も多いですが、最近では細い経鼻内視鏡というのもできていますし、前投薬として特別な注射を打つことで楽に検査できる方法もあります。今回の方も正確な診断と治療が必要かと思いますので、ぜひ一度検査を受けてください。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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