さっぽろカフェ連載(26)/WAKE CAFE
穏やかな時間を過ごせるカフェ
北海道神宮の参道へと続く第二鳥居を背にして、細い道を歩くこと約3分。シンプルな外観にコーヒー豆のデザインと「WAKE CAFE」の文字が見えてくる。昔から住んでいる人も多いこの辺りには老舗スーパーもあって、どこかのんびりとした雰囲気が漂う。
2018年の移転を挟み、円山で10年以上愛され続ける同店は、お店の名前の通り春から夏にかけての週末に早朝の営業もしている。散歩やジョギングをして、自然を肌で感じなら清々しい朝の時間を過ごしつつ、合間に「ちょっとコーヒーでも」なんて使い方もおすすめだ。
食いしん坊のおなかを満たすメニュー
このお店に来るときは地下鉄の駅からぐるり円山公園を散歩して(ときには屋台のおやつの匂いもそそくさと通り過ぎて)、おなかの虫がぐぅと鳴るのを待つのがいい。
そう、とにかくハラペコで行くのが正解。
洋食屋さんにも負けない豊富な食事メニューも評判で、手間をかけた自慢のデミグラスソースをはじめ、カレーなども店主・田村さんによる自家製だ。たっぷりチーズをのせてから焼き上げた「焼きチーズカレー」は運ばれてからもぐつぐつと食欲をそそる音を立てている。ナポリタンなど喫茶店メニューの定番も石鍋で提供していて、寒い季節にも芯から体を温めてくれる。
キュンと甘酸っぱいレモンのあれこれ
もちろんトースト類やスイーツもたくさんある。定番のピザトーストや白玉がのったクリームあんみつ、パフェも美味しいけれど、ちょっと小腹が空いているなら「レモントースト」をぜひ。
厚めに切ったパンにじんわりと染み込んだたっぷりバター、甘酸っぱい薄切りレモンの砂糖漬けがのっていて、軽食にもおやつにもぴったり。レモンは愛媛県産の低農薬のものを使い、お店で漬けるところから手づくりしている。そのため、漬ける季節によって緑や黄色で登場する。このシロップはレモネードなどにも活用されていて、どれも自然なほろ苦さとさわやかな味わいが楽しめる。
ゲストの日々の暮らしに溶け込む一軒
いくつものフライパンを同時にジュージュー煽りながら、カウンター席に座る常連客の他愛ない会話にも朗らかに応じる田村さん。テキパキとこなしていく様子はまさに神ワザだ。そのうえコーヒー豆の焙煎や、スーパーへお弁当の卸しもしているというのだから……、怠け者の私は本当に驚いてしまう。
ちょっとした休憩からおなかいっぱいにごはんを食べたいときまで、どんな場面でも寄り添ってくれる心強い一軒だ。
さっぽろカフェ連載 一覧
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店名
ウェイク カフェwake cafe
- TEL 011-213-8819
- 住所 北海道札幌市中央区宮の森1条10丁目4-33
- アクセス バス神宮前停より約3分
- 駐車場 14台
- 営業時間 10:00~18:00 *LO 17:00(*4月中旬〜9月中旬の金~日曜は、M6:00~9:00 *LO 8:30)
- 定休日 日・月曜(日曜はMのみ営業)
- 席数 20席/禁煙
- 子供の利用 OK
- URL http://www.wakecafe.com/