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【たすけてドクター】025. 子宮内膜症は治る?
2018年8月1日

 

子宮内膜症は治る?

Q. 子宮内膜症になりかかっていると言われました。2人目の子供を産んでから生理が重くなり、つらいです。治るでしょうか。
(35歳・自営業)

 

 生理痛には子宮内膜症や子宮筋腫などのように、その背景にキチンとした(?)病気があって痛みを出す場合(器質的な原因)と、目に見える病気がないにもかかわらず痛みを出す場合(機能的な原因)とがあります。

 このなかで筋腫は、超音波画像などで確認できるので、診断は比較的容易です。しかし子宮内膜症は、画像によってチョコレートのう腫(古い血液がたまった卵巣のう腫で、子宮内膜症に特徴的なもの)があることでわかる場合もありますが、正確にはおなかの中を目で見て、内膜症の病巣が散らばっていたり、癒着があるのを確認して、初めて医学的な確定診断がつくことになっています。

 この“目による確認”は、現在では主に腹腔鏡手術といって、おなかに小さな穴を2~3カ所あけて、そこから細いスコープを差し入れて中の様子をテレビカメラで映して見るということが行われています。この方法ですとおなかのキズも気にならず、入院期間も短くてすみますし、内膜症の病巣が見えた場合には直ちにそれを焼いてつぶしたり、軽い癒着ならば剥離手術を同時に行うこともでき、さらにはチョコレートのう腫の摘出までできる場合があります。すなわち診断と治療が同時にできるわけですネ。

 ただ、この腹腔鏡手術は熟練が必要であるのと、ドクター1人でやるのはまず無理であるため、どこの病院あるいはクリニックでもできるというわけではありませんし、まず何よりも生理痛を訴えている女性をすべて入院させて、この確認手術をやるのは、その数からいって土台無理な話です。

 そこで結局は、生理痛がひどい患者さんが来ると「内膜症ではないか」あるいは「内膜症の可能性がある」ということで、内膜症の治療を開始してしまうことが実際は多いわけです。内膜症は女性ホルモンの働きで悪化するため、このホルモンを下げる薬を使います。

 実は妊娠をすると生理が止まり、このホルモンの低下が自然に行われるので、普通はお産をすると生理痛はよくなることが多いのですが、まれにこの方のように、逆にひどくなることもあるようです。

 さて、治療薬については飲み薬もありますが、最近よく使われるのは点鼻薬と注射です。点鼻薬は毎日ささなければなりませんが、回数を調節することで薬の量を変えることができるので、副作用が出たときにはすぐに対応できます。

 いっぽう注射は月に一度でいいのですが、量の調節ができないので、副作用が強く出たときにはつらいかもしれません。

 この副作用とは、人為的に女性ホルモンを下げた結果、更年期障害のような症状が出ることをいいます。対処法としては量の調節のほかに漢方薬もありますし、女性ホルモンを少しだけ追加して下がりすぎたホルモンのレベルを少し戻してやる方法もあります。またこの内膜症の治療薬は筋腫を縮小させることもあり、筋腫治療の目的でも使われます。

 筋腫の治療は根本的には子宮摘出ですが、状況や要望に応じて筋腫だけを取り除く「筋腫核出術」を行います。機会があればこのあたりを詳しく述べたいと思います。

 漢方薬も内膜症や筋腫に適応のあるものはありますが、切れ味のよくないことが多いですし時間もかかります。ただ副作用はほとんどなく、治る場合には根本治療となります。

 次に機能性の生理痛ですが、痛いときだけ鎮痛剤を飲んでガマンをするのが普通でしょうネ。あとは漢方薬をうまく使うか…です。アロマオイルを用いたマッサージがよい場合もあります。ただし、漢方もアロマも即効性はありません。続けることが重要です。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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