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【たすけてドクター】137. 膣から出血しているのですが…

2018年8月1日

膣から出血しているのですが…

Q. 便秘でいきんだとき、出血がありました。肛門ではなく膣からだと思います。生理は正常ですが、何か病気でしょうか。
(34歳・会社員)

Q.  本音を言いますと、女性の出血は診断が難しいのです。

まず、どこから出血しているのかが問題ですが、患者さんの申告通りの部位からのこともありますし、たまに“勘違い”もありますので、出血を目で確認しなければなりません。

来院時にまだ出血があればすぐに分かりますので、膣からであれば婦人科的に対処をしますし、肛門からであれば痔を考えてお薬を出します(直腸であれば消化器科を紹介します)。

まれに尿道口からのこともあり、外陰部からの出血ということもあります。

“1カ月前に出血したのだが診てほしい”という方もたまにいますが、そのときに出血がなければ原因がはっきりしないことが多いのです。


  出血が膣からであった場合、それが子宮の中からなのか、子宮の入口からなのか、はたまた膣壁からなのかを診ますが、一般的に必要なことは癌検診をして悪性のものが原因ではないかを確認することです。それで問題がなければ大きな心配はいりません。

 

 子宮の中に原因がある場合は、ほとんどがホルモンの不調と考えて良いのですが、実は内膜や頚管にポリープがあって、そこから出血していることもあります。子宮の入口からの出血はほぼ「びらん出血」でしょうネ。成人女性は閉経までは子宮の入り口周囲が「びらん」(一種のただれた状態)になっていますが、これは生理的なもので病気ではありません。薬をつけると出血は止まります。膣からの出血は高齢者に多く、閉経を迎えて女性ホルモンが出なくなったために、膣壁の粘膜が弱くなって出血しますが、女性ホルモンの膣座薬で良くなります(念のために言いますが、この座薬に使うホルモン剤は、更年期の“ホルモン補充療法”で用いる飲み薬のホルモン剤と比べてかなり作用が弱く、座薬ということから体に吸収される量も微量のため、乳ガンなどの発生率を高める力はありません)。

 

  ご質問の方の場合は、膣からの出血であると仮定して、いきんだ場合のみの症状ですから、びらんかポリープが関係しているように思いますが、やはり診察してみないとわかりません。できれば出血のあるときに婦人科を受診してみてください。

poroco本誌過去掲載分から一部抜粋で掲載しています。

 

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