【札幌・円山】レポート/45日間限定、冬だけの没入型体験ディナー「雪灯りのレストラン」
冬季に期間限定で開催している「雪明かりのレストラン」。
今年で9回目の開催となります。
今年、「エルムガーデン」は、前身である「エルム山荘」の時代から、北海道の食文化を支え続け80年を迎えます。
節目の年となる今回の「雪明かりのレストラン」では、
北海道の食文化の長い歴史への敬意と、先人たちが注いできた情熱を礎に、
「80年の食文化の変遷」をテーマに小林料理長が多彩な調理技法を駆使し、
過去の時代背景に現在の文化を織り交ぜた特別な料理を楽しむことができます。
今回、ポロコスタッフMHが体験してきた「雪灯り会席」を紹介します。
氷の鮨バーでのウエルカム体験
受付を済ませ、まず訪れるのが「氷の寿司バー」。
氷で作られた幻想的なバーに入ると、狐さんが出迎えてくれます。
ここではニシンの押し寿司と、羅臼昆布とカツオのお出汁を味わえます。
ニシンの押し寿司は、ニシンとシャリの間にガリ、生ハム、大葉、白板昆布の層があり、酢じめのニシンと生ハムの塩味、昆布の優しい甘みと薬味のバランスが絶妙です。
お出汁は、羅臼昆布とカツオのふくよかなおいしさに柚子のさわやかさが加わった逸品。
澄んだ空気と静寂の中、特別な体験ができます。
氷の寿司バーでの特別体験の後は、「はなれ」に移動します。
真っ白な雪で覆われた日本庭園がライトアップされ幻想的な雰囲気。
席に着くと、プロジェクションマッピングと特別料理の饗宴がスタート。
「エルム山荘」時代の上空の映像から現代の「エルムガーデン」の上空の映像が映し出され、
昔から現代へと時代が流れてきていることを映像で見ることができます。
先付「山西農園月光ゆりねと西みその麦リゾットー様鰊ー」
麦で作ったリゾットに糖度が20度ほどあるゆり根「月光」に、イタリアからチーズ職人をよんで北海道産の牛乳で作ったチーズ「グラナティエゾ」をかけた一品。
合わせていただいたのが、惣誉生酛仕込 特別純米【上川大雪酒造「十勝」with Cheese Yellow】。
チーズのニュアンスを感じ、うま味がありつつ後味がさらっとしている日本酒で、「グラナティエゾ」の芳醇な香りと一緒に楽しめるお酒です。
≪こちらの料理の時代背景は1940年頃の戦後開拓期≫
戦後まもなく食料を保存するために発酵の技術などが発達しました。
昔は生きるために作られた保存食のチーズが、現代では美味しく楽しむチーズと進化を遂げています。
1940年頃に食べられていた麦を使ったリゾットに使用し、チーズを合わせ、過去と現代の融合を表現しています。
続いては、
「北海道テロワール」
・発酵バターと米パンじゃがいもの塩漬けルイベ
・真たちと生乳キノコの茶碗蒸し
・ペッコリーノ西京漬け
・くじらの竜田揚げブラータ柴漬けタルタル
・石狩ブルー大根餅
ペアリングは「Comte Hugues Brut Nature Blanc de Blancs(コント・ユーグ ブリュット・ナチュール ブラン・ド・ブラン)」
シャルドネ種から造られる辛口シャンパーニュで、ナッツのニュアンスが乳製品と合う一杯。
クジラのプロジェクションマッピングが映し出された器。
器にかぶせられた膜に火をつけると・・・
中から現れたのは「くじらの竜田揚げブラータ柴漬けタルタル」。
一皿ごとに異なる演出のプロジェクションマッピングも楽しめます。
≪こちらの料理の時代背景は1950年頃の戦後復興期≫
開拓農業が本格化し、札幌・旭川・函館の都市化が進行してきた頃。
完全給食がスタートし、牛乳・バター・チーズなどが商業化されました。
北海道の酪農文化が食生活に大きな影響を与え、北海道ならではの食材が揃い始めた時代です。
昔は学校給食でも提供されていたクジラや、この頃発展した乳製品を現代の料理技法を使って、昔と現代を料理で表現しています。
お次は、
お造り「とらふぐ」
こちらは下関のとらふぐのてっさと唐揚げをいただきました。
一緒にいただいたお酒は「ヤマザキワイナリーのピノノワール」。さわやかなミネラル感とふぐの上品な味わいと合います。
ふぐは、北海道の食材ではありませんが、こちらも北海道の食の歴史を物語るものです。
≪こちらの料理の時代背景は1960年頃の高度経済成長期≫
札幌地下街整備、観光地の開発、新千歳空港開港などで街が大きく進化。
本州からの移住者も増加し、スーパーマーケットの登場で家庭料理が多用がし始めた時代です。
街の進化、流通の発展で様々な地域の食文化が融合し、北海道外の食材も食べられるようになってきました。
お次は、
お椀「毛蟹のサルシッチャラーメン仕立て」
スープは、滝川産の鴨のトリガラ、野菜、昆布からとった出汁でふくよかな香りと旨味を楽しめるラーメンです。
以前は、この鴨のトリガラは廃棄されていたそう。「食品ロスを削減したい」という小林料理長の思いから、トリガラを引き取り出汁として活用したSDGsな一品。
「エルム山荘」で出されていた〆のラーメンを、現代の「SDGs」の考えを活用してオマージュした一杯です。
≪こちらの料理の時代背景は1970年頃の豊かさを多様化が生まれた時代≫
札幌冬季オリンピック開催。札幌はミュンヘン市と姉妹都市となり、国際都市として発展し始めました。
ラーメン、ジンギスカン、石狩鍋などが全国に知られるようになり、北海道の味が世界へ認知され始めた時代です。
オリンピックの五輪カラーをイメージしたプロジェクションマッピングの演出もステキです。
お次は
焼物「根室産きんき一夜干し炉端スタイル」
根室産のキンキを自分で焼き加減を見てひっくり返す炉端スタイルで提供。
いい具合に焼きあがったら、フレンチの技法で作ったキンキの魚骨スープに、魚骨スープで炊いた大根の上にのせていただきます。
ペアリングは福司酒造の「五色彩雲Nusamai」
蔵の若手5人で作るお酒です。ぬる燗でいただきました。
≪こちらの料理の時代背景は1980年頃の豊かさを多様化が生まれた時代≫
リゾート開発ブームが到来。洋食・中華・和食が融合した「北海道料理」が登場しました。
海鮮丼や炉端焼きが観光の定番となり、ワインや地ビールの試験生産も開始。
豊かな時代を反映した多様な食文化が発展し始めた頃です。
炉端スタイルと和と洋の融合を表現した一品です。
お次は、
中皿「大助コンフィかんずり仕立て」
脂ののった大助を「エルムガーデン」の庭でとれたエゾ松で香りづけし、ウニのソースとイクラと一緒にいただきます。
お酒は仁木町のワイン「Domaine Bless Musubi 12単」
さっぱりとしてフレッシュさもあるワインと大助の脂のうま味がちょうどいい。
≪こちらの料理の時代背景は1990年頃の観光低迷と再構築の時代≫
バブル崩壊を経て、道産食材ブランド戦略がスタート。
うに、いくら、時鮭、鮭児などの北海道ブランドが本州に広まりました。
観光低迷の中、素材の再評価が始まり、北海道食材の価値が再認識されていきました。
お次は
強肴「美瑛産熊肉しゃぶしゃぶ」
熊の肉とセリ、ニンジン、ゴボウをしゃぶしゃぶで提供。
噛むごとにうま味を感じる熊の肉とセリの相性がよく、柚子胡椒が後味もさわやかに整えてくれます。
一緒にいただいたお酒は「98 WINEs穀赤」。
スパイスの香りを感じる赤ワインが熊肉のうま味を引き立ててくれます。
≪こちらの料理の時代背景は2000年頃の地産地消と再生の時代≫
観光地が再生され、食イベントが開催されるようになりました。
ファームレストラン、直営農家レストランが各地に登場し、チーズ工房、パン工房など小規模生産者が台頭して「地産地消」の意識が芽生え始めます。産地と消費者を結ぶ新しい食の形が生まれました。
食事「北竜町黄倉さんの無農薬ゆめぴりかと北海道の恵み」
鹿肉のカレー、塩ジンギスカン、佐呂間産牡蠣の山椒煮、イクラをおばんざいスタイルで提供。
食べたいおかずを選ぶことができます。もちろん全種類オーダーもOK。
最後は
甘味「ハスカップ最中由栗芋羊羹」
ハスカップソース、抹茶クリーム、ゆっくり芋の羊羹、バニラアイスの最中。
昔からある北海道のハスカップと近年開発された「ゆっくり芋」で新旧の融合を表現したデザート。
一緒にいただくのは、抹茶と「赤酒」
「赤酒」は、熊本で昔から飲まれているお酒で、お祝い事の時などに飲まれていたお酒です。
今回いただいたのは
「雪灯り会席」25,000円(サ別10%)
ソムリエ大越基裕氏監修「ペアリングオプション」コースにプラス10,000(サ別10%)
2026年2月28日(土)までの期間限定の特別コースなので、
ぜひこの機会に体験してみて。
くわしくはコチラから
※記載価格はすべて税込です。
※掲載情報は取材時点のものです。施設内容やメニューなどは変更になる場合があります。
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店名
エルムガーデンエルムガーデン
- TEL 011-551-0707
- 住所 北海道札幌市中央区南13条西23丁目5-10
- アクセス バス啓明ターミナル停より約2分
- 駐車場 28台
- 営業時間 L 11:30~15:00 L.O.13:30/D 18:00~22:30 L.O.20:00
- 定休日 火曜、土・日曜・祝日のL
- 料金目安 L 5,000円~/D 14,000円~
- 予約 要
- 席数 L 40席/D 30席/禁煙
- 子供の利用 OK
- サービス料 10%
- URL https://www.elm.cc/